はじめに
意思決定のシステムについて、学んだことや感じたことをメモ書き程度に書いていく。
1つの記事だけでは、頭がパンクすると思うので、何回かにわたってメモしていこうと考えている。
まずは、システム1・2、感情ヒューリスティックについて簡単にお話ししていきたい。
システム1・2
注意のシステムにはシステム1とシステム2が存在している。
システム1は、自動的にはたらき、早い段階で処理できるもの。また、努力を必要とせず自分の中でコントロールしている感覚なく答えが導かれるもの。
システム2は複雑な処理が必要なもの。処理するための努力が必要である。
例えば、“28×74を暗算でする”というような、記憶を必要としたり、複雑な処理するのには、システム1では、答えを出すことが難しいため、システム2が働く。
一方で、「犬も歩けば◯◯に当たる」とか、赤い丸い果物とか、日本の国旗の図形など問われた時、答えを導き出すのはシステム1の出番である。単純に答えを導くことのできるもので、システム1が処理して働いている。
人間はこの2つのシステムで物事を判断し選択・決断を下す。
しかし、人間は系統的なエラーを犯しやすいという考え方があり、単純に答えを導き出そうとする性質からバイアスがかかり、単純な意思決定をしてしまうこともある。
感情ヒューリスティック
直感的な判断や選択では、感情の果たす役割も大きな影響を与えている。
感情ヒューリスティックと言われる意思決定が起こることも頭に入れなければならない。これは、熟考や論理的思考をほとんど行わず、好きか嫌いかだけに基づき、判断や決断を下すことである。
感情を伴う質問で、答えを選ばなければならない状況。
ある好意を抱いている人からお願いをされた時。
「今、お金が無くて困ってるんだよね。10000円貸して」
「終電逃しちゃったから、泊めさせて」
など、これらの判断は、主にシステム2が働くと考えられる。
私たちの思考としては
「お金がないのは可哀想だな。10000円ぐらいならいいか。」
「何に使うか気になるな、確認してみよう」
「10000円はちょっと貸せないな。5000円で手を打ってもらおうか」
など、頭の中で必死に答えを考えるはずだ。
そして、悩んだ挙句、システム1は簡単に答えを導き出す。
・・・『好きだからいっか』
そう、『好きな人からの頼み事→イエス』という簡単な質問に置き換えて、処理してしまっている。
そもそも、上の思考の全ては「お金を貸す」ということが前提なのも面白い。笑
好きな人からのお願いだから、『受け入れよう』という感情で処理が行われているのだ。
つまり、『好きか、嫌いか』という単純な感情に基づいて、答えを導き出そうとしているのだ。
後者の質問においても同様だ。
結局、様々なリスクを考えたうえで、『好意を抱いている人を泊める→イエス/ノー』という質問に置き換えて答えを出そうとするはずだ。
もしこれが、好意を抱いていない『嫌いな人』だったらどうだろうか?笑
判断や決断を下す上で、「貸したお金が返ってこなかったらどうしよう。」「泊めるのを嫌だと断ったら、関係が悪化するのでは。」などというリスクを考えないわけでもないが、最終決定においては、答えの出しやすい(既に答えの出ている)感情の働きを利用する場面が多い。
そして、その『好きか嫌いか』で選択したということは、たいてい本人も気づいていないらしい。それまた面白い。
内容を熟考した(好き、嫌いのバイアスを排除した)上で、判断・決断をしたと考えているようだ。
おわりに
私の今の思考は?
『美味しいデザートが食べたい!』
私の場合は、デザートを買うための言い訳を必死に脳が探すと知っている。
「今日は頑張ったからご褒美に買おう」
「ストレス発散になるから買おう」
「ブログのネタになるし、このお金は無駄にはならないから買おう」
これはシステム2を働かせている状況でもある。
本来、システム2はシステム1の衝動を抑える働きもあるはずなのだ。
「お金がもったいないぞ」
「そんな贅沢するべきではないぞ」
そう、止めるための合理的な言い訳を探してはいるが、脳ではもう既に“買う”という答えが決まっているから、システム1の選択には影響が及ばないのだ。
なんとまあ、都合のいい考え方である。
私を含め、皆さんもシステム1、システム2は今日も頭の中で都合よく働いているはずだ。
今回の参考文献
ファスト&スロー
著)ダニエル・カーネマン
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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